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-相続税-

【税理士監修】相続税申告のやり方を解説|申告の流れ・期限・専門家に依頼すべきかの判断ポイントまで解説

2026年01月21日 相続税

相続が発生すると、「相続税の申告は必要なのか」「どのような流れで進めればよいのか」「自分で対応できるのか、それとも専門家に依頼すべきか」といった疑問を持つ方が多くいます。
相続税申告には法律で定められた期限があり、期限を過ぎると無申告加算税や延滞税の対象となります。
また、財産評価や特例の判断を誤ると、本来より多く税金を納めて手間が増えたり、あるいは少なく納めて追徴課税を受けるおそれもあります。
この記事では、相続税申告が必要となる判断基準から、具体的な進め方、注意点、自分で行う場合と専門家に依頼する場合の考え方までを、流れに沿って解説します。

【この記事で分かること】
✅ 相続税申告が必要になる基準と考え方
✅ 相続税申告の全体像と具体的な手続きの流れ
✅ 相続税申告の期限とスケジュール管理の重要性
✅ 自分で申告する場合の注意点と判断基準
✅ 専門家に依頼するメリットと適切な相談タイミング
【こんな人におすすめ】
◎ 相続税申告が必要かどうかをまず整理したい
◎ 相続税申告の流れを把握したうえで準備を進めたい
◎ 税務署対応に伴う負担や申告後の修正および追加課税リスクを避けたい
◎ 専門家に相談すべきか迷っている

相続税申告とは何か

相続税申告とは、被相続人が亡くなったことにより相続や遺贈で取得した財産について、相続税額を計算し、税務署へ申告・納付する手続きです。

相続税は、すべての相続に必ずかかるものではありません。
一定額までは基礎控除が設けられており、その範囲内であれば申告自体が不要となります。
そのため、相続税申告を検討する際は、最初に「申告義務があるかどうか」を正確に判断することが重要です。


相続税申告が必要かどうかの判断方法

相続税申告が必要かどうかは、相続財産の相続税評価額の合計が基礎控除額を超えるかどうかで判断します。

基礎控除額は、次の計算式で算出されます。

3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

相続財産の評価額合計がこの金額を超える場合、相続税申告が必要となります。なお、評価額の算定にあたっては、単に名義を見るのではなく、実質的に被相続人の財産と判断されるものも含まれます。

例えば、次のような財産は見落とされやすいため注意が必要です。

・生命保険金のうち非課税枠(500万円×法定相続人の数)を超える部分
・名義は家族でも実質的に被相続人が管理していた預貯金
・未登記の不動産や共有名義の不動産


相続税申告のやり方

相続税申告は、複数の工程を期限内に進める必要がある手続きです。全体像を理解したうえで、逆算して準備を進めることが重要です。

全体の流れ

  1. 相続人の確定
     最初に行うのが法定相続人の確定です。
     被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍を取得し、配偶者、子、代襲相続人、養子などを含めて相続人を漏れなく確認します。
     相続人の人数は基礎控除額や税額計算、特例の適用可否に直接影響するため、この段階での確認漏れは後工程に大きな影響を及ぼします。
  2. 相続財産と債務の調査
     次に、相続財産と債務をすべて洗い出します。
     預貯金、不動産、有価証券、生命保険金のほか、借入金、未払金、葬儀費用なども確認対象です。
     名義だけで判断せず、通帳の入出金履歴や管理状況などを踏まえて、実質的な帰属関係を確認することが重要です。
  3. 相続財産の評価
     洗い出した財産を相続税評価額で評価します。
     預貯金や上場株式は比較的評価が明確ですが、土地や非上場株式は評価方法が複雑で、評価の仕方によって税額が大きく変わります。
     特に土地については、路線価、形状、利用状況、接道条件などによって評価額が左右されます。
     相続発生後であっても、評価内容を精査し、適正な評価に見直せるケースもあります。
     土地評価の考え方や見直しのポイントについては、
     【税理士監修】相続発生後でも可能な土地の適正評価の重要性について解説
     の記事で詳しく説明しています。
  4. 遺産分割の確定
     遺言書がある場合は原則としてその内容に従い、遺言書がない場合は相続人全員で遺産分割協議を行います。
     相続税申告期限までに遺産分割が確定しない場合は、法定相続分で一旦申告を行い、後日遺産分割確定後に修正申告や更正の請求を行うことになります。
     この点も事前に理解しておくことが重要です。
  5. 相続税額の計算と特例の確認
     遺産分割内容に基づき、各相続人ごとの相続税額を計算します。
     この際、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減など、適用可能な特例を確認します。
     これらの特例は、相続税申告を行うことに加え、法律で定められた要件を満たしている場合にのみ適用されます。
     要件判断を誤ると、申告後に否認される可能性があるため注意が必要です。
  6. 相続税申告書の作成
     計算結果をもとに相続税申告書を作成します。
     申告書には、財産評価の根拠資料や遺産分割協議書など、多くの添付書類が必要となります。
     記載内容と添付資料の整合性が重要となるため、作成段階での確認作業が欠かせません。
  7. 相続税の申告と納付
     完成した申告書を税務署へ提出し、相続税を納付します。
     納付は原則として現金一括ですが、一定の要件を満たす場合には延納や物納を選択することも可能です。
     相続税申告の期限は、原則として自己のために相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。
     全体を見据えたスケジュール管理が重要となります。

相続税申告は自分でできるか|判断の考え方

相続税申告は制度上、自分で行うことも可能です。ただし、重要なのは「申告できるかどうか」ではなく、「申告後の修正や税務調査のリスクをどこまで許容できるか」という視点です。

不動産を含む相続や、特例の適用判断が必要なケースでは、評価や解釈の違いによって税額が大きく変わることがあります。
少しでも判断に迷う場合は、専門家のサポートを検討することが現実的です。


相続税申告を専門家に依頼するメリット

・財産評価や特例判断の精度が高まる
・特例の適用漏れや申告ミスを防ぎやすい
・税務署からの指摘や調査リスクを軽減できる
・相続人の精神的、時間的負担を抑えられる

相続税申告は一度きりとなることが多く、知識と経験の差が結果に直結しやすい手続きです。


まとめ

相続税申告は、申告が必要かどうかの判断から始まり、相続人の確定、財産調査、評価、特例の確認、申告・納付まで、多くの工程があります。
これらを期限内に進めるためには、全体像を早い段階で把握しておくことが重要です。

特に、不動産を含む相続や特例の適用が関係するケースでは、判断の違いが税額だけでなく、その後の税務署対応に影響することもあります。
自分で申告できる場合もありますが、評価や要件判断に少しでも迷いがある場合には、早めに専門家へ相談することで、申告後の修正やトラブルを防ぐことにつながります。

まずは現状を整理し、相続税申告が必要かどうか、どのような進め方が適しているのかを確認することが大切です。


相続税申告に関する相談のご案内

相続税申告について、
「申告が必要か分からない」
「準備をどこから始めればよいか迷っている」
「専門家に相談すべきか判断がつかない」

といった不安がある方は、お気軽にご相談ください。
税申告に特化した専門家をご紹介し、状況に応じて最適な進め方をご案内いたします。

(記載内容は2026年1月1日までの法改正に基づいています)

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